家に始まり家で終わらない、自由なライフスタイルの伴走者

FPオフィスケルン 家づくりプランナー 佐藤陽さんのST0RY

生まれ育った千葉県船橋市を拠点に、不動産専門のファイナンシャルプランナーとして“迷える施主”の道標役をつとめるFPオフィスケルンの佐藤陽さん。昨年からは「ライフスタイルラボ」を設立して価値提供の幅をさらに広げる佐藤さんが、生まれ育った“土”にどのような“種”を見つけ、いかにして“芽”を開いたのか。自身の経験や顧客の声と向き合った末にたどり着いた真摯なST0RYをお話しいただきました。
インタビュー・文=神 誠(ST0RY編集部)

中学1年生で生徒会長に立候補!?


――小さいころに好きだったこと(もしくは嫌いだったこと)は何ですか?


僕にとっては「入院」が人生のターニングポイントになっています。小学校2年生の3学期に健康診断で再検査となり、2次検査でも疑われて大きな病院に行くように言われました。僕自身は何も自覚症状がなく、平日に通院で学校を休めてラッキーというノリでしたが、検査の最後にお医者さんから「このまま入院してください」と…。普通に日常生活している場合じゃないぐらいひどい状態で、そこから1年3ヶ月ほど入院することになりました。

それまで僕は活発な方で、野球もやりたいしサッカーもやりたいというタイプだったのに、4年生になって退院して学校に戻ってきてからは、体育もやっちゃいけないしプールも入っちゃいけない…「運動が好きだったのに何もできなかった…」という思いが苦い記憶として残っています。

――小さいころに影響を受けた人は誰ですか?


どちらかと言うと外から影響を受けるというよりは、内省的に自分の中で追求するタイプでしたが、あえて挙げるなら中1のときの担任の先生ですかね。すごくフレンドリーな性格で、生徒をみんな下の名前で呼んでくれました。自分のことをいつも受け入れてくれている感覚があって、病気のせいでやっちゃいけないことばかりの中で、その先生にはたくさん勇気づけられたように思います。

――小さいころの一番の成功体験を教えて下さい。


学校の生徒会に役員選挙がありますよね。僕が中1のときの選挙で会長候補が一人しかいないことがあったのですが、例の担任の先生が「対抗馬を出さないと面白くないよな」と言い出して、冗談で「お前やらない?」と(笑)。僕は純粋に面白そうだなと思ったのですぐさま「やります!」と(笑)。まさか乗ってくるとは思っていなかったようで、先生も驚いてましたね。

そんな成り行きで1年生ながら生徒会長に立候補し、昼休みの教室を回ってPRしたり、全校生徒の前で選挙演説をしたりして、結果的に全校の3分の1ぐらいの票をもらいました。もちろん当選するとは思っていませんでしたが、「意外と3年生からの票が多かった」と後から聞いて嬉しかったのを覚えています。いま思うとよくやりましたね(笑)。

――いまのお仕事を始めようと思ったきっかけはどんなことですか?


きっかけは大学3年のときに実家の建て替えをしたことですね。もともと住んでいた家が壊されて、新しい家が出来上がっていく過程を見たときに、「あ、図面のままだ」と当たり前のことにすごく感動し、家づくりって面白いなと感じました。こんなふうに夢のあるマイホームの実現をお手伝いしたいと、就職先としてハウスメーカーを選んだわけです。

もちろんそこには営業成績という現実があり、「お客さまの夢」と「今月の数字」に挟まれながらも折り合いをつけつつ7年ほど営業職を務めた後、総務課に異動して営業マンのサポート業務をやることになったのが大きな転機でした。

そこは住宅ローンの審査や登記、火災保険など、契約後に付随する業務を80人ぐらいの営業マンを相手に一人で請け負うような部署だったのですが、良くも悪くもいろいろな仕事のやり方が見えてきて、なかにはお客さまに申し訳なくなるケースも少なくありませんでした。

そのときにもっとお客さまに寄り添った仕事の仕方ができないかと、売る側にいながら思うようになり、実現できる会社を探したのですがなかなか見つからず、これはもう自分で独立してやるしかないんだなと思ったのが起業を決めたきっかけです。

人生を自由に生きられる選択肢を


――いまのお仕事を通じてどんな使命を果たしたいと思っていますか?


ハウスメーカーに入社してから早い段階で、自分たちの仕事はお客さまの人生を左右するということを感じ始め、同じように自分の人生についても考えるようになりました。当たり前のように高校大学と進学して、一部上場企業にも入社できて世間体はいいかもしれないけど、良い環境に身を置いてしまった分、辞めることに大きなものを手放す恐怖を感じたんですね。

そこでふと、もっと自由に自分のやりたいことを選択できる人生があってもいいのではないかと感じ、何かに縛られない自由な人生を実現することに貢献できたらいいなと思うようになりました。屋号の「ケルン」にはそういう想いがあって、石を積んで小さな山にした「登山道の道標」のことなんです。人が何かに縛られて生きていくのではなく、自由な人生を生きられる社会をつくれたらという想いで、去年設立した会社にも「ライフスタイルラボ」と名付けました。

――いまのお仕事で最初に手ごたえを感じたのはどんなときですか?


一番はやはりお客さまの反応ですね。相談に来られる方がよくおっしゃっていたのが「家のことを相談する先がない」ということ。営業マンのことを信頼してないわけじゃないけど、売る側の人だからどうなんだろうと。そこに「第三者として客観的に相談に乗ってくれる相手がいるのはすごく助かる」と言ってもらえたときに、自分がやろうとしていたことは間違ってなかったと感じましたね。

――いまのお仕事を成功に導いた要因はなんだと思いますか?


FP(ファイナンシャルプランナー)には保険や資産運用を得意としている人が多い中で、不動産を打ち出している人はあまりいませんでした。僕はFPと名乗りつつもあくまでマイホームのサポートに軸があるので、「不動産がわかるFP」に特化したところがお客さまの相談事にわかりやすくマッチしたのだと思います。特化したことで本当にお客さまにしたい方が反応してくださるようになりましたね。

――いまのお仕事をこれからどのように発展させたいですか?


自分の根底にある想いは、人生を自由に選択して生きていける世の中を実現することだと気づいたときに、関わるべきは家だけではないと思いました。そこで、個人事業として始めたFPオフィスケルンでは住宅に特化していたので、このタイミングで会社をつくって新しい事業を始めようと考えました。そのひとつが「団地スタイル」というリノベーション事業です。

団地には古臭いイメージがあると思いますが、敷地が広くて日当たりや風通しがよく構造躯体もしっかりしているので、住むという観点ではとても機能的です。リノベーションで古くなった水回りの配管などを入れ替えることで、この先もまったく遜色なく使えるのです。しかも費用面では相当安く、大規模なリノベーションをかけたとしてもトータル1000万ぐらいで家を買えます。都心に住むのと比べて住居費の負担を圧縮できて、キャッシュフローが楽になることは間違いないでしょう。

こんなふうに「団地に住む」という生活スタイルを提案することによって、人生を自由に生きられる選択肢をひとつでも多く増やせるよう、これからも自分の好きな不動産を絡めた新しい価値提供を続けていきたいと思っています。

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